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風性常住Vol.2

2022年12月12日

私たちの看取り介護への姿勢、それは「一日に お名前を100回呼ぶ」

 

法人き・ら・らにとって大きな出来事は“障がい事業”に着手したことと“看取り介護”に着手したことです。風性常住Vol.2の本日のテーマは“看取り介護”です。

現在の9人のご入居者を含め、これまで29人の方々をほっとハウス星ケ谷でお預かりしました。すでにご退去となった20人のうち、12人の方々が、ほっとハウス星ケ谷で最期を迎えられました。8人は、病院又は他施設へ行かれた方々です。

看取り指針を作成したのは、2013年7月です。看取り介護を実施している施設の方、協力医療機関の医師の方の学習会を経て、指針作りを行いました。

以来、12人の方々の最期を迎えるに当たり、支援をして来ました。初めて“看取り”となった方は、2015年2月でした。協力医療機関医師を交え、ご家族との話し合いを随分行いました。12人の方々もそれぞれの状況が異なっており、試行錯誤の日々でした。

2020年1月に亡くなられた方は、特に壮絶でした。2週間の入院を経て、ご家族の希望により、当ホームに戻られましたが、入院中から“禁飲食”となっていました。医師からも、固く“禁飲食”を申し渡され、私たち介護者のすることは、何もなくなってしまいました。

その時私たちがしたこと、それは「一日に名前を100回呼ぶ」というものでした。これは、2018年から、他の看取りのご入居者に対して行ってきた、私たちの“姿勢”です。日常でも、これらの姿勢は大切ですが、上記の方の時、1か月の「お名前を呼びま表」を居室に掲げて、皆で回数を付けていました。ご本人がどのように感じられたかは、想像するしかありません。しかし、確実にご家族へ、私たちの気持ちが伝わるものと思っています。(原口洋子)